XMPPかんたん!……でもない使い方ガイド。


めんどいので前置き抜きでやるぞ。

 まず第一にアカウントを作る。だいたいのことはこのサイトを参考にしてくれ。
一般ユーザー向けXMPP入門ページ(仮)
 クライアントをインストールする。androisではconversationsを使う。playストアでは有料だが、F-droidではフリーで導入できる。
 基本的なメッセージ機能と暗号化機能がサポートされており、携帯端末ではいちばん使いやすいと言われる。音声通話は使えないが、ボイスメッセージやビデオメッセージを残せる。
 このあたりの機能を駆使しつつメッセージをやりとりする。

The best XMPP/Jabber servers for anonymous chat – Hacker 10 – Security Hacker
Android Conversations: the very last word in instant messaging
iOS chatsecure.github.io

XMPPとは何か。

XMPPとは何か。メッセージを送受信するプロトコルだ。メールアドレスに似たユーザーアカウントを持っていれば、自由にクライアントを選べるのが特徴だ。Whatsappユーザーに連絡を取るためにWhatsappをインストールしたり、lineユーザーにメッセージを送るためにlineアカウントを作る必要がない。メールアドレスならgmailでもマイクロソフトでもappleでも自由にメールを送ることができるが、メッセンジャーでは不可能だ。
どうしてメールにできることができないのか。技術的には可能だが、ユーザーを囲い込みたいのでやっていないだけだ。元々XMPPとの互換性を持っていたアプリでも、対応をやめている。
我々は後の歴史で、メッセンジャーアプリ・ブロック圏と語られるであろう時代に生きている。第二次世界経済の時にはブロック経済圏が形成され、各国は分断されていた。それと同じような状況下にある。この時代で我々を分断するのはソビエトでもアメリカでもない。テクノロジーの巨人企業だ。

・だいたい次のような機能がサポートされている。
コア……基本的なテキストメッセージの送受信機能。
jingle……音声通話やビデオ通話を可能とする拡張機能。
OMEMO……メッセージを暗号化する拡張機能。

問題はクライアントによって対応機能がまちまちである点だ。あるクライアントは音声通話に対応しているが、暗号化には対応していない。逆もまたしかりだ。
一つのサービスに縛られないのが特徴だが、Lineやfacebookメッセンジャーなら当たり前にできることができない。クライアントの数は豊富だが逆に何を使ったらいいのか迷う。そんな仕打ちを受けてまでわざわざXMPPを使う必要は無いのでは?
なんで自分でもこんな七面倒なツールに心引かれるのかわからないが、もうどうしようもなかった。その自由度ゆえにユーザーの囲い込みには適さず、企業に見放されてきた不遇の通信プロトコルである。
XMPPは雨の日に、段ボール箱の中でにゃーにゃー泣いていた。ごめんね、うちでは新しいメッセンジャーは飼えないんだ……。「にゃーにゃー!」 そんな目で見るな! ……。ママ! ちゃんと使うするからXMPPをインストールしていい? 「そんなこといって、この間もTelegramをインストールしても結局使わなかったじゃない?」こんどこそ使うって!
そんな気持ちでXMPPを使い始めた。

アナーキズムとインターネットとがくえんゆーとぴあ まなびストレート。

使いにくかったり、日本語化されていないクライアントも多かったり、敷居が若干高いのは否めない。ではなぜ勧めるのかというと、みんなと一緒に夢を見たいだけだ。特定のサービスに縛られずに、自由にサーバーもクライアントも選べて、アドレス一つで世界中の人々とつながれるメッセンジャーが普及する社会だ。
なにも資本主義をぶっ潰して共産主義社会を作ると言っているのではない。目指すのならばアナーキズム社会だ。
「twitter社の中央集権的で傲慢な運営にはうんざりだ! おれたちはマストドンインスタンスに移住して自分たちの価値観を守る!」と思ったことがあるのなら、君もインターネット・アナーキストだ。アナーキズムが危険思想だというのは体制側によるプロパガンダの名残である。ただ、自分の生き方を自分で決定したいだけだ。強大な力に左右されずに、自分たちの居場所を自分たち自身の手で守りたいだけだ。そういう気持ちがあるのなら、おれたちはぷちアナーキストになる。
 アナーキストと言えば、アニメ『がくえんゆーとぴあ まなびストレート』を忘れてはいけない。このアニメは私たちがこれから進むべき方向を指し示してくれる羅針盤だ。
 一言で言うのなら、「自分たちの居場所を自分たちで作って、自分たちの手で守る話」だ。このブログでは『がくえんゆーとぴあ まなびストレート』をアナーキズムの教典にしている。おれはまなびストレートを見てわき上がっていた感情に、アナーキズムと名付けた。それが歴史的経緯の上に成立したアナーキズムなのかどうかはわからない。
 そのまえにまず『がくえんゆーとぴあ まなびストレート』を観てくれ。
 おれが幾万の言葉を費やすよりかはそっちの方が早い。