・ダニング=クルーガー効果を誤用して、無能さから自信と自己肯定感を得る。


・* 「無能な人だけが自分を過大評価する」は間違い、本当は平均的な人でも自分を過大評価する - GIGAZINE

ダニング=クルーガー効果は「無能な人だけが自分を過大評価する」という本来の定義を外れて、「頭の悪いやつは自分の知能に見合った自己肯定感を持つべきだ。無能な弱者が苦しんでいても、それは正しい自己認識なのだから仕方が無い」という言外の意味が生まれているような気がする。
記事のグラフから読み取れるのは、「平均的な人間も自己を過大評価する」のではなくて、「みんな自分が中の上だという幻想を持っている」だ。どんな人間でも、ちゃんと平均的な自己肯定感を持っている。
人間は自尊心やナルシシズム、自己効力感が無いと生きていけない。有能で、社会の役に立ち、価値のある人間だという幻想無しには耐えられない。知能レベルを客観的に評価できるやつは、下の中や下の下という否定的な自己認識にさいなまれて自殺してしまい、遺伝子プールからは取り除かれた(たぶん)。

かしこい人間であれば「ダニング=クルーガー効果に陥って、自分を過大評価しないように気をつけよう」と思うはずだが、この認知のゆがみを有効活用すれば、頭が悪い故に、無限の自己肯定感と自信を手に入れられるのでは無いのか。
慢性的に自己評価が低くても、「頭が悪いってことは、身の丈に合わない自己肯定感を持っても咎められることでは無いよな」と思える。
ダニング=クルーガー効果を曲解すればそうなる。客観的に自己分析をして自殺に追い込まれるぐらいなら、自分には価値があるという幻想を間違いだと知った上で信じる。頭が悪くて無能な人間だけど、ダニング=クルーガー効果を利用して身の丈に合わない自身を持って生きよう!という話だ。
これは現代の認知心理学的錬金術だ。糞から黄金を生み出すのは不可能だが、愚かさを原材料にして自信を得られればおもしろおかしく生きられる。頭が空っぽな人間が脳みそに詰め込める数少ない夢。それがダニング=クルーガー効果である。