女の子同士がキスすると妊娠する世界観の設定あれこれ


・概要

「女の子同士がキスして妊娠するようなオメガバースライクな百合が読みたいな-」と常々から思っているのだが、無いなら作るのがDIY精神だ。

伝えたいのはこの三点だけだが、設定を突き詰めると少し長くなってしまったので、順に記述していく。なお、**この世界観は著作権フリーのシェアワールドであり、勝手に設定を追加したり、何の断りもなく自作品の舞台にしてもいい。**なにか作品ができたらこっそり報告してね。

・世界観

地球によく似た惑星だが寒冷な気候で、たびたび氷河期に見舞われてきた。地球の生物と同じように男女の性差があり、生殖器を用いて繁殖していた。だが氷河期や厳しい環境要因のせいで、雄と雌による生殖が不可能な場合が訪れることもこの惑星では珍しいことではなかった。その環境に適応するために「同性同士でも生殖可能な器官」が突然変異によって生まれた。
爬虫類や恐竜に、蛇の毒腺が変化したような特殊な生殖器が生まれ、雌は互いの体液を経口で交換することによって互いの遺伝子情報を共有し、雄が存在しない環境でも生殖が可能になった。
相手の遺伝子情報を受け取り、自分自身のゲノムに付け加えることで、両親の遺伝子を持った子供を産む。卵子と精子を受精させる生殖方法とは根本から異なっている。

・元ネタ的なもの。

 手がかりの1つが、メスのみのサラマンダーは、集団に属さない近縁種のオスが生息地に残していく精子からDNAを盗むということだ。メスはそのDNAを卵の授精に使うわけではなく、自分自身のゲノムに単に加えるのだ。(参考記事:「精子は“兄弟”認識、群れで卵子目指す」)
したがって彼女たちの中には、たいていの動物のように染色体を2本1対ではなく、3本、あるいは4本を1組として持つ者がいる。
メスしかいないサラマンダー、驚きの利点判明 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

・人間は口に「ゲノム分泌器官」と呼ばれるものがある。
 蛇の毒腺に相当する部分が突然変異して、「自分のゲノム情報を相手に送り込む器官」になった。
 発情期になると唾液とともに精液にあたる液体を分泌して、キスを通してゲノム情報を受け取る。同じように口には他者のゲノムを受け入れる器官が備わっている。
・味は蜂蜜のように甘く、柑橘系の果物が混じったような匂いがする。どんな味なのかを試したい人は、蜂蜜にレモンの絞り汁を混ぜてみよう。
・生殖器官は退化していて、妊娠と排泄のためにのみ使われる。性器を刺激しても快楽には結びつかない。(この設定はなくてもいいかも。個人差があるとか)
・経口から摂取されたゲノム情報は血液に混じって、肝臓のような特殊な臓器に運ばれてゲノム情報が抽出される。血中のアルコールが肝臓で分解されるイメージ。相手のゲノム情報が血中に残っている場合は多幸感が続く。(この設定はかなり曖昧な部分)
・ゲノム交換が行われた後に生殖のスイッチが入り、相手のゲノム情報を反映した子供を妊娠する。

・受けと攻め

個体同士がつがいの関係になると、どちらが妊娠する側になるのかが決まる。ここでは暫定的に「受けと攻め」と呼ぶ。受けと攻めの関係が生涯にわたって変わらない場合もあるが、身体への負担を和らげるためにつがいが交代で出産するのも珍しくない。そのときには受けと攻めが時間によって変化する。
同時に妊娠しないメカニズムがあるのはリスクを分散するためだが、安定した環境では同時に妊娠する事例もある。生命の神秘だ。

・人類の雄は絶滅した。

元々人類にも雄と雌がいて生殖器で繁殖を行うグループと、経口生殖を行うグループに分かれていたことが、人類考古学の研究によって判明している。数万年前に訪れた極端な地球寒冷期の影響で、初期の人類は存亡の危機に立たされた。
この惑星の雄は性器による生殖しか行えない。経口生殖を行う種類が現れてからは、雌も生殖上の競争相手になった。その環境に適応するために、雄は荒々しく、暴力的な気質を持つように進化した。
強い個体になることで乏しい資源を独占し、雌に性的魅力をアピールする。雌に子供がいた場合は、その子供を殺して生殖を行う。食糧が乏しくなりがちな環境に適応するための生存戦略だったが、人類の雄はこの性向のせいで滅びることになった。
初期人類の雄も、ほかの動物と同じく暴力的で荒々しい気質を持っていたと言われる。一夫多妻のハーレムや力関係のヒエラルキーがはっきりした群れを作っていたことが判明している。しかしこの方法では、氷河期によって激変した環境下を生き延びることはできなかった。食糧や雌を巡った争いが絶えず、初期人類の雄は協調することができずに絶滅してしまった。
一方、経口生殖が可能な初期人類は同性だけのコミュニティを作り、厳しい氷河期を堪え忍んだ。現行人類の女性たちが穏やかな気質を持ち、博愛の精神に富んでいるのは、利他的であることが氷河期に適応するために有利に働いたからではないのかと言われている。

※この世界での男性はサキュバスや吸血鬼と同じ架空の生物であり、しばしばフィクションの題材となります。この惑星の文化にはBL漫画があって、腐女子がいます
「氷河期に適応するために、雄に子宮のような特殊な生殖器が生まれ、同性同士で繁殖できるようになった世界線」を舞台にした創作があり、それらはBLプラネットと呼ばれる。必要な情報なのか、これ?

・食人性癖について。

栄養状態が乏しい環境を生き延びるために、「遺伝子を渡した側が、妊娠する側に食べられる」という共食いがある。カマキリの共食いとだいたい同じだが、極端な飢餓状態でしか発生しない。しかし経口生殖中に「大好きな相手を食べたい」「食べられたい」という感情が芽生えることも珍しくなく、そのときには首を甘噛みしたりする。
これが激しくなるとSM的な関係になったり、異常性癖になると本当に心の底から相手を殺して食べたくなってしまう(これは治療の対象になるが、ごくまれにしか発生しない)。拒食症の場合は危険度が増す。

・この世界には発情期がある。

この文章はただ何の意味も無く、「発情させたい!」というソウルの赴くままに書いているので、とくに必然性が無い。でも発情設定があったほうが妄想がはかどる。ただそれだけの理由で発情期を導入する。 生活に支障を来す場合には抑制剤を飲む必要がある。寒暖の差が激しいこの惑星では、生殖の機会を逃さないために特定の季節が発情期になることが多い。
だいたい最初に発情期がきたときには友人だったり、となりのお姉ちゃんや保健室の先生が発情抑制剤やシロップをくれるので収まるまで待つのだけど、発情期は自分がコントロールできなくなるのでつらい。その辺を優しく接するのが大人の対応だ。

・「おねえちゃん、今日はピルを飲んでるから、いっぱいちゅーできるよ?」

それ以外にも「ピルなしちゅー」という淫靡なフレーズを発明した。

・おね攻めロリ受けは犯罪にするべきか?

発育のいい子は10歳ぐらいから経口生殖で妊娠できる・させられるようになる。が、おね攻めロリ受けは強姦扱いになるので、どれだけ合意があっても絶対に駄目。
なんで駄目なのかというと、お姉ちゃんが小悪魔ロリに主導権を握られるのはありなのだが、逆にお姉ちゃんが判断力のないロリにいたずらするというシチュエーションには良心の呵責を感じる。それだけの理由だ。
オス人類のロリコンじゃないのだから、弱みにつけ込んで性交に持ち込むようなやつはこの世界にはいない。思いやりに満ちた優しい世界なんだ……。暴力や身勝手な欲望は存在しないんだ……。