・Lubuntuに向けた愛の歌。


古いノートパソコンをSSD化してWindows10にアップグレードしたのだが、もう8年以上前の機種なので動作が緩慢で、入力に対する反応が常にワンテンポ遅れる。使えるといえば使えるものの、細かい部分で少しずつストレスが溜まっていく。
我慢できなくなったのでLubuntuを入れてデュアルブートにしたら、実家に帰ってきたような安心感を覚えた。Netbookを使っていた頃からのつきあいである。以前のLXDEはデザインが垢抜けていなかったが、LXQTになってからはスタイリッシュになった。
Lubuntuは触っていて気持ちがいい。機能の豊富さや対応している周辺機器の多さではWindwosには勝てないが、ボタンを押したときにすぐさまレスポンスが返ってくる。Windows 10は動作のたびに「よっこらせ」という声が聞こえてくるような反応だが、Lubuntuは「ご主人さま!了解しました!」という感じだ。

どのくらいLubuntuが好きなのかというと、4コア/4スレッド、メモリ16GB、SSDのデスクトップパソコンにわざわざ軽量デスクトップ環境をインストールして、スピードを極限まで追求するぐらいだ。
Linuxに慣れるまでは不便だが、肌になじんでくると触っているだけで気持ちよくなる。皮膚と一体化し、機械と脳のタイムラグが失われ、機械と自分が解け合っていく。そのエクスペリエンスを得るためにだけLinuxを使っているといっても過言ではない。Windowsの場合は機械との一体感が得られない。機械と身体の間に何かしらの不純物が差し挟まれる感覚がする。スタートを開くとニュースなどの余計な情報が入ってきて、集中力が削がれる。
Linuxは万人にお勧めできるOSではない。Windowsから乗り換えるのは学習コストが高いし、詰まったときが面倒くさい。だが、消費リソースの少なさ、レスポンスの良さ、キビキビとした動作、余計なものがないシンプルなデスクトップ、低スペックでも動く懐の深さは魅力的だ。中古パソコンにインストールするなり、デュアルブート環境にするなどして一度触ってみて欲しい。
Lubuntuちゃんは本当に可愛い。素朴で、着飾るところがないが、機能美にあふれていて、ユーザーのことを一番に考えていてくれている。Ubuntuファミリーなのでアップデートも早いし安定性がある。
ただ、Windowsにしかできないことや、Windwosのほうが快適にできることも多いので使い分けたほうがよい。