「政治の話が嫌なのに、どうしても喋らなければならない強迫観念」に駆られている(※枕詞)。それはおれが、どのような方法や思考の癖、バイアスがかかった認識でこの世界を解釈しているのかを知るためでもある。
おれがどういう結論を出すのかではなくて、答えを出すまでのプロセスに興味がある。他者や社会を変えようとしているのではなくて、自分の反応の問題だ。でも本当は社会問題に首を突っ込んで、正論で人を叩きのめすのが大好きなんじゃないの? むろん大好きだ。その中でもとりわけ大好きなのがガス抜き政治ポルノである。政治ポルノだーい好き☆!!
冷や水ぶっかけマインド。
何か特定の話題を口にすることに対して、強い抑圧が働いている。これを俺は「冷や水ぶっかけマインド」と呼んでいる。おれが政治のことを考えようとするたびに、頭の中にいる邪悪なこびとが囁き始める。
「なに偽善者ぶってんだよw」、「そういうのはもっと高学歴で実績のある頭のいい人間がやるべきことで、お前みたいな低脳が触れていい話題じゃないw」「なになに?社会正義を訴える自分に酔っちゃっているのかな?????」「理想論乙wwwwww現実を知らない雑魚wwwww」「下手な考えwwww休むに似たりwww」「どうせ何も変わらないんだから、失望を覚えるようなことはやめようぜwwwwwwww」……みたいな言葉が、動画サイトのコメントのように脳裏を過ぎる。
エコロジカルフットプリント
もし地球上の人間が日本人と同じ生活水準で生きたとすると、地球2.4個分の資源が必要になる。
ある文化水準の生活を成り立たせるために、地球にどの程度の負担がかかっているのかを表す指標が、エコロジカルフットプリントである。
でも僕たちは地球1.4個分をよけいに消費しながらも、まだ足りない。私は貧困層だ。私は満たされていない。もっと経済成長をして豊かな暮らしを手に入れなければならない、と思っている。
政治アレルギー日記
政治アレルギーが出る。これは自分の主義主張とは違った異物を身体が受け入れられずに、免疫機能が異物を排除しようとする現象だ。人間の肉体は異物から身を守り、時として排除しようとする免疫機能が備わっている。それが過剰になると、花粉症やアレルギー性の鼻炎が引き起こされる。
BL師匠日記
・出会い系サイトで女性として登録して遊んでいたのだが、男からメッセージが大量に届くので驚いた。男の性欲を目の当たりにして、この男性器に支配されている生き物の存在を悲しむ。差出人のおっさん、運営に高い金を払ってネカマのおっさんに性交要求メッセージを送っているんだよな。
結局おれは腐女子のふりをして、日記帳にユーリ!!! on ICEのオメガバース妄想を書き綴っていた。オメガバースとは男に発情期があり、直腸に子宮のような器官が生まれ、妊娠できるようになるというBLの設定である。ユーリ!!! on ICEの世界は男に発情期があり、肛門性交で妊娠する。ヴィクトルが勇利の子供を孕んでハッピーエンドになるという妄想感想文を延々と出会い系サイトに投稿するおっさん。この世界の果てにいる魔物と化す。
割りきらないために。総理大臣のえる!乙女の怒りは最終兵器 読書感想文
これまでのラノベ人生で根底から魂が揺さぶられた作品がある。「総理大臣のえる!乙女の怒りは最終兵器」だ。女子中学生が魔法で総理大臣になりマイナス消費税を導入したり、ドナービジネスをぶっ潰したりするコメディ小説なのだが、第三巻のテーマは世界同時多発テロだ。
中東人の親友がテロの犠牲になって、のえるちゃんは単騎でアフガニスタンに突入して、タリバンを相手に戦いを繰り広げる。国名は違うがだいたいこんな話だ。
私立ヤーポネ確率経済大学ロシアンルーレット入試枠
私立ヤーポネ確率経済大学に合格した。
確率経済学というのはぶっちゃけると賭博行為の言い方でしかなく、学生たちからはギャン大と呼ばれている。ギャンブラー大学の略だ。
国営カジノ誘致政策が現実味を帯びるに連れて、ある一つの問題が浮かび上がった。観光客からなるべく多くの金を搾り取れるようなカジノの経営技術を持った人材や、ディーラーの育成が喫緊の課題となり、根強い世論の反対を押し切って確率経済学部が創設された。
たぶんプロレタリア文学っぽいやつ。
「あ……んっ……ちゅぱ、ちゅぱぁっ……」
作業場に設置されたジュークボックスから、なぜかエロゲのフェラチオ音声が垂れ流される。低賃金の非正規雇用部隊――通称「傭兵」によって設置されたジュークボックスにはそれぞれが仕事中に聴きたい音楽データが日夜突っ込まれ続け、民族音楽から前衛音楽、エレクトロニカ、エロゲBGMを無作為にシャッフルする魔物と化していた。
仕事中にエロゲのBGMを聴きたいと思った傭兵がサントラをぶち込んだまでは良かったが、それと同時に特典の18禁ボイスまでHDDに収められたことには再生されるまで気が付かなかった。
このジュークボックスは仕事が修羅場の時に、使徒が攻めてきた時のテーマを再生し始めるという点では、非正規雇用部隊の中で最も空気を読めた。
ジョン・ヤカモトと俺。
岩手-宮城間国境を飛び越えて、東京都(ひがしきょうと)に難民として紛れ込んだのが十七歳の時だった。ソビエト連邦が崩壊したあとの岩手は政情不安定に陥っていて、岩手解放戦線による略奪と暴力に怯えながら生きてきたのだ。
厳重に警備された岩手-宮城間国境は、丑三つ時だと言うのに皓々としたサーチライトで周囲が照らされ、粗悪な中国製カラシニコフで武装した軍人によって守られていた。俺は幼なじみのジョン・ヤカモトとともに東京都で裕福な暮らしを贈ろうと約束をしていたが、警備兵に見つかって左脚のふくらはぎに鉛弾を受けてしまった。破ったシャツで傷口を止血し、なんとか一命は取り留めたものの、ジョン・ヤカモトとは離ればなれになってしまった。あれ以来、ジョン・ヤカモトとは会っていない。生き延びたのか、それとも宮城にたどり着くことができずに死んでしまったのか。俺にはわからずじまいだった。
自爆道
愛国者で保守派のおれが、国防政策を考えるコーナー。ブービートラップ道に次ぐ、第二の国防政策は「自爆道」である。
イスラム国は壊滅したが、その残党や支持者たちは各国で自爆テロを引き起こしている。組織に属さなくも、ネットで情報を得て爆弾を作り、自暴自棄になるか、あるいは盲信に身を委ねて命を投げ捨てる。
東京オリンピックでの自爆テロが懸念される中で、国際社会の一員としてどのようにテロを未然に防止していくべきかについては、可及的すみやかに対抗策を立案しなければならないだろう。